日本ガラス工芸学会 2009年度年会へのご案内
新たな年を迎え、寒さ厳しき中いかがお過ごしでしょうか。日本ガラス工芸学会では、今年も様々な行事をとおしガラス工芸の研究と発展、会員相互の親睦に務めて参りたいと願っております。
さて、本年度も恒例の「年会」を開催いたします。今年は、会員のお三方にご発表いただきます。イスタンブールの「ガラスセンター」でワークショップを行われた西氏には、ガラス発祥地域トルコに設けられたセンターでのワークショップの様子とセンターの活動について、池田氏には現在でも古い形式の窯が使われているカイロのガラス工房の製作について、また加藤氏には学位論文の研究成果をご報告いただきます。
この貴重な機会にひとりでも多くの皆様にご聴講いただけますよう、お誘いあわせの上ご参加ください。
研究企画委員会 委員長 池田まゆみ
※3/6追記 発表のお三方(西氏・池田氏・加藤氏)の発表の様子を写真掲載しました。
記
日時:2010年2月27日(土) 開場 12:30
第1発表 13:00~14:20
西 悦子氏(大阪芸術大学・ガラス作家)「イスタンブールにおけるガラスセンターの役割」
イスタンブールにあるガラスセンターの成り立ち、ワークショップの授業風景、イベント等の様子を学校の宣伝用のDVDやスライドを使ってご説明させて頂きます。日本の観光地にもみられるようなガラスをテーマにした大きな規模の施設です。トルコ市民に、ガラス発祥地域としての再認識とガラス芸術への理解を促している様子をご紹介します。
第2発表 14:30~15:30
池田和美氏「エジプト、カイロにおけるガラス器生産」
カイロには、古い形式の窯を用いてガラス器を生産している吹きガラス工房がいくつか存在します。このうちの1つは1960年代にフランス隊によって調査、報告が行われましたが、その後ほとんど顧みられていません。そこで同工房の近況を報告させていただきます。あわせてエジプトの土産物として人気のある香水瓶を製作する方法(バーナーワーク)を写真や動画でご紹介します。
第3発表 15:40~17:00
加藤慎啓氏 (東京理科大学中井研究室)「化学分析からみるイスラーム・ガラスの変容」
エジプトの発掘現場にX線分析装置を持ち込み、これまでに1000点以上のイスラーム・ガラスの分析を行ってきました。ガラスの化学組成を基に、エジプトを中心とするイスラーム・ガラスの原料や製造地の移り変わり、また、様式や装飾技 法と化学組成の関係などを明らかにしました。
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